【レビュー】Noctua NH-D15S vs Scythe 虎徹

最強空冷クーラーとして名高い、NH-D15を買おうかなと思ってたんですが、メモリやPCIスロットへの干渉があるらしいので、干渉しないやつでとにかく冷えそうなものを探していたところ、NH-D15Sが候補に挙がりました。
ネットでのレビューはNH-D15に比べると少ないですが、内容を見ると、シングルファンでもNH-D15同等で、デュアルファンにすれば、NH-D15よりも冷えるとのこと。
メモリ干渉も気にしなくていいっぽいので、これに決めてAmazonでポチりました。

取り付け

ハイエンド空冷だけあって、梱包が完璧ですね。

まずはバックプレートと、マウンティングプレートを付けます。

熊グリスを塗って、装着。ネジは両端を均等に締めていかないと、取り付けにくかったです。

ファン取り付け。ケースとのクリアランスが厳しくて、ちょっと苦労しましたがなんとか装着。

メモリ側のクリアランスはたっぷりあります。
ヒートシンク付きのメモリでも余裕!
素晴らしい。

検証環境

i7-7700K 全コア4.7GHz 常用OC(オーバークロック)

2019年3月9日
で4.7GHz、4.8GHzにオーバークロックした環境で実施します。

虎徹 vs NH-D15S 検証

  • アイドル
    • 4.7GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 31度 CPU消費電力5.26~13W
    • 4.7GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 31度 CPU消費電力5.10~13W
    • 4.8GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 32度 CPU消費電力5.13~14W
    • 4.8GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 28度 CPU消費電力4.58~13W

アイドル時は大して変わらない。
低負荷すぎて、CPUクーラーの性能差が出にくい模様。

  • FF15ベンチ FullHD 高品質
    • 4.7GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 69度 CPU最大消費電力78.29W
    • 4.7GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 66度 CPU最大消費電力77.59W
    • 4.8GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 74度 CPU最大消費電力91.12W
    • 4.8GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 69度 CPU最大消費電力91.02W

4.7GHz時は、3度程しか違いがないが、4.8GHz時は、5度の違いが出た。
高負荷になればなるほど、冷却性能の差が出るようだ。

  • FF14ベンチ 紅蓮 FullHD 最高品質
    • 4.7GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 66度 CPU最大消費電力64.70W
    • 4.7GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 63度 CPU最大消費電力62.95W
    • 4.8GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 70度 CPU最大消費電力72.33W
    • 4.8GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 66度 CPU最大消費電力69.57W

3~4度程度の違いしかないが、こちらも4.8GHz時の方が差が大きい。

  • OCCT LINPACK
    「64ビット」
    「LinpackのAVX対応」
    「全コアを使用する」
    にチェックを入れて、30分実行。

    • 4.7GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 75度 CPU最大消費電力 122W VRM温度 67度
    • 4.7GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 73度 CPU最大消費電力120.40W VRM温度 63度
    • 4.8GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 80度 CPU最大消費電力139W VRM温度 71度
    • 4.8GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 79度 CPU最大消費電力135.23W VRM温度 66度

高負荷なはずのLINPACKなのに、残念な結果となった。
特に4.8GHz時は1度しか違わない・・・。
この結果だけを見ると、NH-D15Sは期待外れもいいところ。
ただ、VRM温度で結構差が出ているのは救い。

  • Prime95 Small FFTs 15分
    • 4.7GHz 虎徹 CPUパッケージ温度77度 CPU最大消費電力134W VRM温度 71度
    • 4.7GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 76度 CPU最大消費電力137.20W VRM温度 69度
    • 4.8GHz 虎徹 CPUパッケージ温度 87度 CPU最大消費電力154.16W
    • 4.8GHz NH-D15S CPUパッケージ温度 79度 CPU最大消費電力152.64W VRM温度 71度

激重のPrime95では、4.8GHz時に明らかな差が出た。
実に8度もCPU温度が違う。
NH-D15Sが本領を発揮するのは、80度以上の領域ということになるのだろうか・・・。

まとめ

結論からいうと、虎徹に比べて、NH-D15Sのコスパは悪いと言わざるを得ない。
特にCPU温度80度以下の領域では、3~5度程度しか違わない。
本体価格は3倍以上なので、殻割のコスパに比べると、ハイエンド空冷クーラーでもこんなもんかって感じです。

ただし、Prime95で80度越えになると、虎徹ではガンガン温度が上がっていたのに、NH-D15Sは80度付近で耐える模様。

常用の用途としては、ゲーム利用が主となるので、FF15、FF14ベンチの結果からすると、3~5度下がるのは、まぁ気休め程度にはなるかなという印象。
測定時は春先で室温24度の環境だったので、夏場だともっと差が出るのかもしれません。

 

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