i7-6700Kをi7-7700K相当にオーバークロックしてみた

オーバークロックの背景と方針

もともと定格の6700K+GTX970環境で4年程戦っていたのですが、RTXシリーズがリリースされてリアルタイムレイトレーシングが体感したくなり、色々調べて、GTX1080+αの、RTX2070を購入。

6700K定格だとボトルネックになりそうなので、せめて7700K相当の性能で使いたいなということで、オーバークロックを決意。

基本的には、省エネ万歳の人なので、オーバークロックをするにしても、過剰に電圧を上げて、消費電力を無駄に上げない。できるだけBIOSの省電力機構はカットしない。というライトチューンでいけるところまでいくという方針にしました。

検証環境

  • CPU:Intel Core i7-6700K
  • CPUクーラー:SCYTHE 虎徹 / SCKTT-1000
  • CPUグリス:CPUクーラー付属品
  • メモリー:ADATA製 DDR4-2133 16GB(8GB×2) / AD4U2133W8G15-2
  • マザーボード:ASUS Z170 PRO GAMING / BIOSバージョン v3805
  • SSD:Transcend TS512GSSD370
  • グラフィックカード:GIGABYTE RTX2070 GV-N2070WF3-8GC
  • 電源:ENERMAX REVOLUTION87+ 750W 80Plus Gold / ERV750AWT-G
  • PCケース:Fractal Design Define R5 / FD-CA-DEF-R5
  • OS:Microsoft Windows10 Home

非オーバークロック時の基本設定

こちらの記事の内容で基本設定をしています。

省エネ用 Z170 PRO GAMING BIOS設定変更項目

2016年5月25日
今回の設定項目は、上記の内容からの差分です。

i7-6700K オーバークロック時の設定

上記の一連の設定を行ったうえで、追加で下記の設定をする。 i7-6700Kの場合、高負荷時に80度以下、VCORE電圧1.35V以下が安定の目安。 

  • 「Ai Tweaker」→「EPU Power Saving Mode」をDisabledへ
  • 「Ai Tweaker」→「DIGI+VRM」
    • 「CPU Current Capability」を「Auto」→「110%」に変更。
      CPUに供給する電流の上限値。オーバークロック時は高い値を設定することで、動作が安定する。
      デメリットとしてVRMの消費電力が上昇する。
      OCCTが30分完走できなかったので、変更したところ完走するようになった。 
    • 「CPU Power Duty Control」を「T.Probe」から「Extream」へ
      Prime95が10分程度で止まっていたので変更。
      変更後、30分完走するようになった。
    • 「CPU Power Phase Control」を「Optimized」から「Extream」へ
      Prime95が10分程度で止まっていたので変更。
      変更後、30分完走するようになった。
  • 「Ai Tweaker」→「CPU SVID Support」を「Auto」→「Disabled」へ
    Prime95が10分程度で止まっていたので変更。
    変更後、30分完走するようになった。
    もともとオーバークロック時はDisabled推奨なので、おとなしく変えていた方がよさそう。
    無効化することのデメリットはよくわからない。消費電力上がるのかな?
  • 「Ai Tweaker」→「CPU Core Ratio」を「Auto」から「Per Core」に変更し、倍率を7700K相当の以下のように変更。
    • 「1-Core Ratio Limit」→45
    • 「2-Core Ratio Limit」→44
    • 「3-Core Ratio Limit」→44
    • 「4-Core Ratio Limit」→44
  • 「Ai Tweaker」→「CPU Core/Cache Voltage」を「Auto」→「Adaptive Mode」に変更。
    • 「Offset Mode Sign」を「-」に変更。
    • 「Additional Turbo Mode CPU Core Voltage」を「1.341」に設定。
      オーバークロック(ターボブースト)領域での電圧。 
    • 「Offset Voltage」を「0.001」に設定。
      オーバークロック領域以外も含めた、全クロック域でのオフセット電圧。 つまり、低負荷時も有効なので、定格領域のマージンを利用して電圧を下げることで、低負荷時の消費電力を削減することができる。今回は安定重視なので、定格から0.001V減らす形に留めておく。

【ベンチマーク】CINEBENCH R15実行結果

CINEBENCH R15(R15.038_RC184115)の実行結果。
マルチコア951cb、シングルコア191cb。
7700Kの場合、マルチコア950~990cb、シングルコア190~200cbあたりらしいので、一応理論値出ているっぽい。
マルチコアが微妙に伸びてないのは、メモリークロックが7700K推奨のDDR4-2400じゃなくてDDR4-2133あたりなのが影響しているのかも。
ちなみにCINEBENCH R15はブラウザとか常駐ソフトを終了しておかないと、数値が低下しやすい。

【ストレステスト】Prime95実行結果

Prime95 v294b8の「Small FFTs」を30分程実行して最大82度、VCORE 1.328V。最大Package消費電力108.45W。 ちょっぴり温度オーバーだけど、Prime95は激重で、通常使用でこんな負荷かかることはないので、まぁ大丈夫でしょう。

【ストレステスト】OCCT実行結果

OCCT 4.5.1 の「CPU:OCCT」をエラー検出重視の「ラージデータ」で30分実行して完走。
最大VCORE1.28V、最大温度78度だったので許容範囲。最大Package消費電力は93.73W

まとめ

結果として、低負荷時の省エネ性を維持したまま、7700K相当にオーバークロックできたので満足。
実は、Prime95やOCCTでの完走を無視すれば、もっと電圧を下げても動いていたのですが、安定度にこだわって完走するようにチューニングを進めた結果、この設定に落ち着きました。
これで後3年は戦えるかなー。

RTX2070との組み合わせ結果はこちらをどうぞ。

【ベンチマーク】GIGABYTE GeForce RTX2070 WINDFORCE 8G / GV-N2070WF3-8GC

2019年2月2日

1 個のコメント

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です